九四式拳銃:
九四式拳銃(きゅうよんしきけんじゅう)または九四式自動拳銃(きゅうよんしきじどうけんじゅう)は、1930年代に大日本帝国陸軍が開発・採用した自動拳銃。目次
当時、帝国陸軍の将校准士官が装備する護身用拳銃は軍服や軍刀などと同じく私物・自費調達の「軍装品」扱いであったため、FN ブローニングM1910(ブローニング拳銃)やコルト M1903などの外国製輸入拳銃約30種、日本製なら杉浦式自動拳銃などから各自が任意に調達していた。それら「軍装拳銃」は.32ACP弾を使用する拳銃(M1910・M1903・杉浦式など)が主流であったものの、中には.25ACP弾使用拳銃(FN M1906やモーゼル M1910など)など、使用実包(弾薬)も異なっており、またメンテナンス方法や使用部品もばらばらだったため、国産拳銃に統一しようという声が上がっていた 。
そこで日本初の国産自動拳銃である南部式自動拳銃を開発した南部麒次郎は、陸軍制式である十四年式拳銃実包(8mm南部弾、8×22mm弾)を使用することにより実包の互換性を高め、機構の簡略化によりメンテナンス性を向上させた新型拳銃を開発し、これは1934年(昭和9年、皇紀2594年)12月12日に九四式拳銃として陸軍に準制式採用され、1935年(昭和10年)から量産が開始された。
九四式拳銃 wikipedia
1.南部麒次郎
2.8x22mm南部弾
3.特徴
4.動画
5.関連
6.関連商品
南部麒次郎
南部 麒次郎(なんぶ きじろう、1869年4月2日(明治2年2月21日) - 1949年(昭和24年)5月1日)は、日本陸軍の軍人、銃器開発者。階級・称号は、陸軍中将勲二等工学博士。
主に明治時代の末期から大正、昭和にかけて日本陸軍の銃器の開発面で活躍した技術将校である。現在でも日本の警察官に制式採用されている拳銃ニューナンブM60などにその名を残す。
南部麒次郎 wikipedia
8x22mm南部弾
8x22mm南部弾(-なんぶだん)は、1904年(明治37年)に日本で開発された実包(ボトルネックピストルカートリッジ)である。大正15年11月、実包と擬製弾が陸軍によって仮制式制定され、十四年式拳銃実包となった。
弾丸の初活量は約280ジュールと比較的低く、サイズが一回り小さいアメリカの.380ACP弾に相当する。現代に至るまで使用されている有名軍用カートリッジ(例えば9x19mmパラベラム弾や7.62x25mmトカレフ弾)と比較すると扱いやすい代わりに威力が劣っている。
8x22mm南部弾 wikipedia
特徴
ハンマー内蔵式で独立降下式のロッキングブロックが組み込まれ、整備時の事故をなくすため、弾倉を抜いた状態では撃発しないようマガジンセイフティが取り入れられた。十四年式拳銃はジャム、不発、スプリング・撃針破損が多発したが、九四式拳銃はほとんど無事故でよく作動したという。特異な形状で小さなグリップは、欧米人からすれば握りにくいとも言われるが、重量バランスやグリップ形状は日本人にとって丁度良く、回転式拳銃並に握りやすかったという。
しかし欠点も多い。コッキングピースが小さい上、リコイルスプリングが強力なため、初弾の装填にかなり力が必要だった。しかもスライドストップが無いため、前述の理由と相俟って再装填にも時間を要した。その上、シングルアクションながらトリガープルが並みのダブルアクション銃以上に重かった。安全性の向上を目的としたらしいが、命中率に大きな影響があったと思われる。
また、よく言われるのが『暴発しやすい』という欠点。九四式はシアの一部が外部に露出していたため、ここに力が加わるとトリガーを引かなくとも弾が発射されてしまうという事実があり、安全上の重いプルも、実はほとんど無意味だった。
他国の銃でもよくある話だが、大戦末期に粗悪な戦時急造品が増えたこともあって、後にアメリカ軍からは『スーサイド ピストル(Suicide Pistol;自殺拳銃)』とまで呼ばれてしまった。屈辱的な蔑称だが、安全装置がお粗末だったのは確かなようで、M1911の様な安全対策の充実した拳銃に慣れた目には、理解しがたい銃と見えても無理からぬことかも知れない。
南部銃製造所 九四式拳銃 【自動拳銃】 MEDIAGUN DATABASE
しかし欠点も多い。コッキングピースが小さい上、リコイルスプリングが強力なため、初弾の装填にかなり力が必要だった。しかもスライドストップが無いため、前述の理由と相俟って再装填にも時間を要した。その上、シングルアクションながらトリガープルが並みのダブルアクション銃以上に重かった。安全性の向上を目的としたらしいが、命中率に大きな影響があったと思われる。
また、よく言われるのが『暴発しやすい』という欠点。九四式はシアの一部が外部に露出していたため、ここに力が加わるとトリガーを引かなくとも弾が発射されてしまうという事実があり、安全上の重いプルも、実はほとんど無意味だった。
他国の銃でもよくある話だが、大戦末期に粗悪な戦時急造品が増えたこともあって、後にアメリカ軍からは『スーサイド ピストル(Suicide Pistol;自殺拳銃)』とまで呼ばれてしまった。屈辱的な蔑称だが、安全装置がお粗末だったのは確かなようで、M1911の様な安全対策の充実した拳銃に慣れた目には、理解しがたい銃と見えても無理からぬことかも知れない。
南部銃製造所 九四式拳銃 【自動拳銃】 MEDIAGUN DATABASE
当初は民間用の護身用拳銃として設計されていたが、日本陸軍が十四年式拳銃よりも小型の拳銃を要望したのを受けて軍用に製造され、準制式拳銃として採用された。採用年の1934年が皇紀2594年だったため、九四式拳銃という制式名になった。
九四式拳銃 ピクシブ百科事典
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動画
二十六年式拳銃、九四式拳銃、十四年式拳銃 実弾射撃
大日本帝国陸軍 九四式拳銃/ Japanese Type 94 Pistol
九四式拳銃
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コメント
コメント一覧 (21)
(軍用の拳銃なので難しいが)
コンバットシューティングだのコンシールドキャリーの概念が出来てコックアンドロック携帯が提唱されるようになったのが1980年代、警察向けに普及しだしたのが1990年代後半。
1930年代の94式がコックアンドロック携帯できないのは当然の話。
「戦前の国産品」なんてそんなもんだし、今でも鉄砲作るのは下手だしな(銃身がどうこう言うなよ、まるっと一丁、ゼロから線引けるかって意味だからな)
ゼロから線引いたって定義が定かじゃないですが。
(火薬で鉛弾発射するから外国製品の模倣とか言われたらその通りです)
悲しい話をするのはよそう・・・
あまり、外国がどうのと言いたくないが
30年代となれば、デコッキング機能をもった拳銃が出てきた頃やぞ。
二つ上に対して、左巻きの意見なんて見受けられないぞ。
一つ上に対して、右巻きが頭いいとか、頭の良さの話はしてない。
暴発の可能性は排除できたはず
同じようにプレートで覆えばなんの問題も無かったんだが
満州で使ってた人に聞いた事があるけど、握りやすかった(14年式に比べて)のと、暴発は無かったとの事。
かろうじて指でつまめる面積と思うと便利とは言い難い
装填しておけば暴発しすぐ対応しようと装填しようにも引きにくい
これでどうしろと?
何人も書いてあるけど射撃直前まで薬室装填しないから何の問題も起こってない。
欠陥事例がなく使用者の間では高評価しかない銃を外国の批評で
迷銃だの欠陥だのとそれが公正な批評になるとでも。
同時期の欧米の拳銃と見劣りするのはやむなし。
軍用拳銃なぞ用をなせばそれで良し、と言う向きもあるかも知れないがそれでは技術の向上は見込めない。寂しい。
南部氏だって可能であるならば設計変更していたと思う。
また設計に多少の問題があったとしても名機と言われた機械なぞ幾らでもある。
逆に材質にこだわった挙げ句、生産数を揃えられない設計があったとしたらクソだし。
設計の完璧さと使用者の評価は別物。