マンビルガン


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スチールとアルミ合金のパーツで構成され、ストックは無く前後のグリップで保持した。手動巻き上げ式のゼンマイで回転するリボルバー式のシリンダー弾倉を有し、多数の弾体をトリガー操作のみで連続発射することが可能だった。のちのストライカーやMGLといった回転式散弾銃/擲弾発射器のはしりとも言える。

 1935年に作られたオリジナルは、12ゲージのショットシェル(18.5×70mmR)を発射する散弾銃で、装弾数24発の回転式弾倉を有した。
 翌1936年には、フレア弾や煙幕弾、暴徒鎮圧用ガス弾などを使用する26.5mm口径(26.5×80mmR)の非殺傷火器バージョン「26.5mm マンビル・マシンプロジェクター」が作られた。このモデルでは銃身とシリンダー部にインサートをセットすることで、12ゲージシェルや.38スペシャル弾のクラスターを発射することもできた。
 1938年にはマシンプロジェクターを37mmにボアアップしたモデルが作られた。「37mm マンビル・ガスガン」と呼ばれたこのモデルは、37mm口径(37×127mmR)のフレア弾、煙幕弾、催涙ガス弾を最大12連発することができたが、フル装弾したこれを個人で携行するには相当の体力が必要だったようで、固定銃架や3脚などに設置可能なようにも設計されていた。

 これらマンビルガンは、警察やセキュリティ用にマンビルカンパニーから販売され、1935年のインディアナ州テレホートで起きたゼネラル・ストライキでは、インディアナ州兵が26.5mmモデルを実際に発砲したとされる。
 しかし歴史に残る事件での使用を記録に残したものの、マンビルガン自体のセールスは全く振るわず、1943年には生産終了となり、マンビルガン用の製造機械や図面などは全て破棄されてしまった。
マンビル ガン / Manville gun 【回転式散弾銃/非殺傷火器】 MEDIAGUN DATABASE 
目次
1.画像
2.動画
3.関連
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画像

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動画

 Manville Gas Gun
  

 Manville Machine Gun Flare Gun
  


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