ベクター CR21


470
ベクター(Vektor)CR21とは、南アフリカのデネル・グループのベクター(ヴェクター)小火器事業部が開発、生産するブルパップ方式のアサルトライフルである。
「CR21」とは「21世紀のコンパクト・ライフル」の略称である。

ベクター小火器(銃器)事業部の前身である、南アフリカ国営銃器メーカーのリッテルトン・エンジニアリング・ワークス社(略称LIW。現在はデネル・グループに吸収合併されベクターとなる)時代から、イスラエルIMI社よりライセンス権を購入し生産、南アフリカ軍正式装備としていたガリル・アサルトライフル(製品名・R4)の旧式化、及び現代兵器マーケットへの対応を目的として開発設計されたブルパップ・スタイルのアサルトライフルである。
経済性向上の為にそれまでの製造コンポーネントを極力活用する事として、内部機器に関してはR4(ガリル)のシステムをほぼそのまま流用され、コストダウンが計られている。

使用弾薬(口径)は5.56x45mm NATO弾系。全長は760mm、重量は3.8kgである。
バレルの長さは460mmで、9インチ一回転・6条のライフリングを持ち、NATO制式のSS109弾薬にも対応する。装着されたマズル・ブレーキは消炎器の役目も果たし、ライフル・グレネードも射撃可能である。

南アフリカ軍に於いて制式採用(主に特殊部隊へ供給)となったものの、軍事予算の都合や操作感の違い等の理由から軍全体への普及は停滞しており、旧来のR4やR5、ツルベロ社開発のラプター・アサルトライフル等と混在した状況となっている。
ベクター CR21 wikipedia 

目次
1.ブルパップ方式
2.特徴
3.画像
4.動画
5.関連



ブルパップ方式


ブルパップ方式(ブルパップほうしき、Bullpup style)とは、銃器の設計において、グリップと引き金より後方に弾倉や機関部を配置する方式である。

ブルパップ方式では、従来型の小銃において木材や樹脂の塊だった銃床部分(デッドスペース)に機関部を内蔵、一体化させることで、銃身長の短縮を伴わずに全長を短縮させている。
銃の全長が従来型と同じなら、機関部の位置が後退している分だけ銃身は長くたもてるため、従来以上の命中精度と射程距離を持つ火器は、より長い銃身を備えて分隊支援火器や狙撃銃として使えるものも開発されており、L85小銃の発展型であるL86軽機関銃や、狙撃銃のWA2000などがこれに該当する。

全長の短縮とともに銃把部が中央に位置する形状から、伏射や弾倉交換がやりにくい、銃剣格闘に適さない、全体の重量バランスを最適化するのが難しい、アドオン方式のグレネードランチャーを追加しにくい、銃床の長さ調節が簡略化(固定)されたモデルが多い、などがブルパップ式の欠点とされるが、クロアチアのHSプロダクトのVHS-2では6ポジションの可変ストックが採用されている。また、頬を着ける銃床部分に機関部が内蔵されるため、作動音と硝煙が聴力や視力に悪影響を及ぼすとされる。この解決策として、FN F2000では、レシーバー周辺の密閉性を高め、硝煙や作動音を銃前方の排莢口から逃がす構造となっている。またSAR21では、レシーバー左側面の射手が頬付けする位置にケヴラー繊維が貼られ、万一薬室の破裂事故が起きても射手への被害を抑えるようにデザインされている。
ブルパップ方式 wikipedia 

特徴

SFめいた未来的流線形ボディのブルパップスタイルが特徴だが、モナカ状のポリマー製ボディの内部には、R4ライフルの機関部とガスシステムがそっくりそのまま入っている。固定のアイアンサイトは無く、着脱式のリフレックスサイトを標準装備とする。サイトは専用に開発された独自のもので、レティクルがオーソドックスな単一の光点ではなく、2本の水平線と逆V字で構成されたピクトグラムとなっている。また、集光ファイバーによってレティクルを発光する仕組みで、バッテリー不要としている。
 マニュアルセイフティと射撃モードのセレクターは分けて配置され、クロスボルト式のセイフティをトリガーガード前方に。セレクターはバットストック付近にアンビ式のレバーを設けている。

 銃自体の性能はR4及びガリルとほぼ同じだが、排莢方向は右側のみでスイッチする機能がなく、右利き限定のライフルとなっている。マガジンはR4のものがそのまま使用可能で、装弾数が5発刻みで5~35発までの7種類がラインナップされている。
ベクター CR21 / Vektor CR21 【突撃銃】 MEDIAGUN DATABASE 


画像

466
467
471
473
472
468
469


動画

 Vektor CR21 Bullpup
  


関連