H&K HK416


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H&K HK416(Heckler-und-koch HK416)(HKM4)は、独ヘッケラー&コッホ社(H&K社)が開発したカービンタイプのアサルトライフルである。
計画時の名称から“エンハンスド・カービンEnhanced Carbin)”とも呼ばれる。

アメリカ陸軍が、H&K社にM4カービンの改修を依頼して開発されたもので、M4カービンの独自改良版である。 当初開発されたモデルにはHKM4の名称が付けられたが、M4カービンの製造元であるコルト・ファイヤーアームズより抗議を受けたため、2005年にはHK416と改称されている。
銃身の長さに応じて複数のバリエーションが存在している他、本銃の発展型として7.62x51mm NATO弾仕様としたH&K HK417が開発されている。半自動射撃機能のみとした民間向け型も開発・販売されており、使用弾薬を.22LR(22口径ロングライフル弾)としたスポーターモデルもライセンスを所得した別会社により開発されて販売されている。
ドイツのH&K本社で生産されている他、H&Kのアメリカ現地法人であるH&K Defence USA社によっても生産・販売されており、同社が生産、納入/販売しているものにはHK416Dの名称が付けられている。

2001年、H&K社がイギリス軍のL85A1の近代改修を請け負った際の実績を評価し、アメリカ陸軍もM4カービンの改修をH&K社に依頼した。
M4カービンM16自動小銃の特性を引き継いだ優秀な自動火器ではあったものの、「光学照準器を始めとする様々なオプション装備に十分に対応していない」「過酷な使用状況での信頼性に問題がある」との不満も多かったためである。特に、特殊部隊用途としては将兵の評価は必ずしも高くなく、それらの部隊ではM4以外の様々なAR-15系列の自動小銃を「試験用途」の名目で使用している状況でもあり、装備の統一が求められていることも、M4の改修型が求められた要因であった。
これに加え、H&K社ではアメリカ軍次期制式アサルトライフルとして同社のG36を基にしたXM8を提案しており、M4カービン改修型の開発と納入にはXM8の本格導入までの暫定装備としての位置を念頭に置いていた。「M16/M4と操作は基本的に同じであるため新たな銃器教育体系の必要がなく、性能面ではXM8と同等である」という存在を用意することで、制式小銃をXM8に切り替える際の“ストップギャップ(stop-gap:「穴埋め」「中繋ぎ」の意)”として、XM8と併せて大規模な導入が見込める、と考えていたためである。
これらの事情を踏まえ、アメリカ陸軍特殊部隊“デルタフォース”の元隊員である、ラリー・ヴィッカーズ(Larry・Vickers)氏を監修に迎え、2002年よりアメリカ特殊作戦軍(USSOCOM)と共同で“エンハンスド・カービン(Enhanced Carbin:“Enhanced”とは「強化」「改良」の意)”計画の一つとして開発が進められた。
H&K HK416 wikipedia 

目次
1.H&K社(ヘッケラー&コッホ)
2.特徴
3.画像
4.動画
5.関連


H&K社(ヘッケラー&コッホ)
H&K

http://www.heckler-koch.com/en.html
ヘッケラー&コッホ(独:Heckler & Koch GmbH、ヘックラー・ウント・コッホ・ゲーエムベーハー)社は、ドイツの銃器メーカーである。本社はドイツ南部のバーデン=ヴュルテンベルク州のオベルンドルフ (Oberndorf am Neckar) にある。また、アメリカ国内に子会社を持っている。本項ではH&K社と略記する。 USP(自動拳銃)、MP5(短機関銃)、MP7(個人防衛火器)、PSG-1(高精度狙撃銃)、G3およびG36(自動小銃)などを製造している。

H&K は、1949年にドイツの歴史ある銃器メーカーのモーゼル社を退職した3名の技術者、エドムント・ヘックラー(ドイツ語版)とテオドール・コッホ(ドイツ語版)、アレクス・ザイデル(ドイツ語版)が、1950年に設立した。設立当初は、ミシンやその他の精密機器を製造していた。しかし、1956年にドイツ連邦軍が創設されると、軍用火器を製造する方針に切り替えた。Keine Kompromisse!(妥協しない)をスローガンに活動している。
1991年、H&K はブリティッシュ・エアロスペースの一部門であるロイヤル・オードナンスに買収された。ブリティッシュ・エアロスペースの傘下で、SA80の改修と改良に貢献した。その後、ブリティッシュ・エアロスペースは1999年にBAEシステムズに変革し、H&Kの部門は2002年に宇宙航空用途のためにドイツに作られたグループ企業 (H&K Beteiligungs GmbH) へ再び売却された。 2009年、ドイツの有名銃器メーカー「ハーネル」を買収した。
ヘッケラー&コッホ wikipedia
特徴

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M4との違い。

外装はM4とほぼ同じな為、オプションの殆どに互換性がある。
レイルシステムに関してはバレル基部やアッパーフレームとかみ合う構造となっている上に、トップレイルの幅増し分のスペースをガスピストンが貫通しているため、従来のM4用のハンドガードの流用が難しいもの(絶望的、献身的な努力が必要)となっている。
レイルシステムはバレルナット部に1本のネジで固定されるフリーフロート構造となっており、ネジはボルトのマイクロロッキングラグ部もしくは専用スリングの爪付HKフックで取り外せるキー形状、ヘックスドライバーで取り外せるヘックス形状となっている。
ボルトを強固に締め付ける必要のない固定方法のため、本来工具として適さないボルトヘッドのラグを工具として使用することが可能となっている。
(現在のものは固定ネジの頭は六角形状のボルトにマイナス溝が掘られたものとなっており、マイナスドライバーやスパナ、プライヤーなどで回せるようになっている)
レイルシステム側にネジ脱落防止のスプリングを備えており、取り外した際にネジの脱落を防いでいる。
また、固定用のネジが折れた際に残ったネジ部をマイナスドライバーでも外せるよう、ネジ先端側にマイナス溝を備えている。
銃身はマイクロロッキングラグがかみ合うバレルエクステンションを含めてすべて専用の物となっており、他のAR-15と互換性は無く、H&K社が製造するもののみが供給されている。
トリガーユニットは既存のAR-15とほぼ変わらず、互換性があるが、H&K製のものはハンマーダウン状態でもセレクター操作によってセーフティポジションへ動かすことが可能となっている。

内部構造は大きく変わっており、M4は(M16ファミリーと同じ)ダイレクトインピンジメント式に対し、HK416はショートストロークピストン方式に変更されている。
これは独立したピストンが短距離を移動し、その慣性によりボルトキャリアが動くというもので、リュングマン方式と違いボルトキャリアに直接ガスが吹き付けることが無いため、作動性・耐久性に有利とされる。
また、ガスピストンの作動に使用したガスがハンドガード内で開放される他社製品と違い、ガスピストンが戻る際に逆流して銃口やガスブロックから放出される構造となっており、発射ガスによりハンドガード内部が汚れたり、熱を持ったガスによって金属製ハンドガードが加熱される事を防いでいる。
HK416 ピクシブ百科事典 

HKM4は、M16系の特徴であったボルト作動方式を変更し、同社G36XM8のガスピストン作動システムを移植。2万発もの発射に耐える耐久性(公式発表)を実現し、その後の耐久性・信頼性向上を目的としたガスピストン式AR15クローンブームの先鞭となった。
 発表時のデモンストレーションでは泥水に浸したHKM4を引き上げ、そのまま射撃を行うという驚くべきパフォーマンスを披露。HK416へとアップグレートされた後の2006年のデモンストレーション動画では米軍SOCOM基準の耐水射撃テストをM4と共に行い、難なく射撃を行うHK416に対し、M4は同じテストで機関部が破損するというテスト結果となった。しかしこれに関しては、テストはM4側は水を抜く暇を与えず即座に射撃行っている、初期には耐水能力を保証しているモデルは特注モデル(A2)のみであったなど、些か誇張された箇所も多かった。
 他にもハンドガード部の変更による銃身の過熱問題への対応、SA80改修時に開発したジャム頻度が低い新型スチールマガジンの採用など、外観そのものが大きく変わるような変更はほとんどなく、各部の信頼性向上への改修が多い。そのため操作方法は従来と全く同じで、既存のM16系ユーザーも違和感なくHKM4に移行できるよう考慮されている。ほぼM4の上位互換とも見える仕様だが、(以後登場した他のガスピストンAR15も同様だが)ガスピストン作動へ変更された事で、重量はやや増加し、またガスによりボルトが直接後退するM4と異なり、バレル上部のピストン運動がボルトを後退させるため反動でマズルが跳ね上がり易くなっている。
H&K HK416(HKM4) 【突撃銃】 MEDIAGUN DATABASE 


画像

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動画

 H&K 416 ASSULT RIFLE vs COLT M4A1
  

 Heckler & Koch HK416
  


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