スプリングフィールドM14


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スプリングフィールドM14は、アメリカのスプリングフィールド造兵廠が開発した自動小銃である。米軍での制式名は"United States Rifle, 7.62 mm, M14,"であり、スプリングフィールド造兵廠の名称は含まれない。
第二次世界大戦・朝鮮戦争で使われたM1ガーランドの改良型として開発され、ベトナム戦争に投入されたが種々の理由(後述)により、M16に取って変わられた。しかし、有効射程が長く、長距離射撃に向くため、海兵隊や特殊部隊を中心に狙撃銃などとしてこれを使い続ける部隊もある。M21・M25などに改良されながら、現在に至るまで使用されている。

ベトナム戦争
M16に置き換えられるまで、すなわち1966年-1968年まで、M14はベトナム戦争において主力バトルライフルとして使われた。銃身が長いため、ブラシによる掃除が大変であったが、7.62x51mm NATO弾の威力はそれを補ってあまりあるものがあり、敵兵に対して効果的なストッピングパワーを発揮した。武器としての信頼性は、悪条件下でも良好であった。
しかし、同時にいくつかの欠点が明確になった。国土の大半がジャングルのベトナムでは、M14の長銃身は取り回しが悪く、視界がさえぎられて長射程も意味をなさず、近接戦闘に非常に不向きであった。また、湿気の多いベトナムのジャングルでは従来と同じ手法で作られた木製銃床が悪影響を受け、ふくれたり、腐食したりする傾向があった(これを受けてファイバー製の銃床が製造されたが、前線に行き渡る前にM14自体の配備が中止された)。
さらに、7.62x51mm弾をフルオートで射撃した場合、一発一発の反動が強く、また、銃床(ストック)が伝統的なライフル銃に見られる曲銃床だったことから、リコイル(反動)のコントロールが非常に難しいという難点があった。これは理解しがたいことだが、M14が4種類の小火器(M1ガーランドM1カービンM3グリースガンBAR)を置き換えるというコンセプトも併せ持っていたためということを考慮する必要がある。もし4種類の小火器を1種類にまとめることができれば、補給・整備の点で多大なメリットがあったであろうが、実戦はそれが不可能であることを証明した。簡単に言えばBARの軽量版として置き換えられたが、その点においても、M60機関銃がこの役割を代替することとなった。
これにあわてたアメリカ軍は、マクナマラ国防長官(当時)の政策変更により、高速小口径弾用の銃として開発中だったAR15を「M16」として急きょ制式採用する事とし、急速にM14を置き換えていった。交換されたM14の多くはモスボール処理されて倉庫行きとなり、一部は中南米の国に非常に安く払い下げられた。
しかし、初期のM16には清掃をおこたると弾詰まりや動作不良を起こしやすいという、戦闘時にあっては大変深刻な問題点があり、また、5.56mm弾薬との組み合わせはストッピングパワーや貫通力の点で劣った。M16がM14に勝っていたのは、銃口初速と、(銃・弾丸ともに)軽量・コンパクトである、フルオートにおける制御が容易という点のみである(しかし、これらはベトナムのジャングルにおける接近戦では非常に重要な利点であった)。M14の生産は中止されてしまったが、憤慨した兵士達はM16の使用を拒み、M14を使い続けたという。M16は後に改良が行われ、M14は狙撃用にM21として特殊作戦用にコンバートされた。
スプリングフィールドM14 wikipedia 

目次
1.スプリングフィールド造兵廠
2.特徴
3.画像
4.動画
5.関連



スプリングフィールド造兵廠

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http://www.nps.gov/spar/index.htm


スプリングフィールド造兵廠(スプリングフィールドぞうへいしょう、英: Springfield Armory)は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州スプリングフィールドにかつて存在した国営の小銃開発施設である。スプリングフィールド・アーモリー(Springfield Armory)、スプリングフィールド国営造兵廠とも。

1777年、陸軍施設のスプリングフィールド工廠(The Arsenal at Springfield)が建設された。1794年、ジョージ・ワシントン初代大統領の命により各種機関を統合し、小火器の国産化を目的とするスプリングフィールド造兵廠が発足した。
南北戦争で北軍を中心に100万丁近くが使用されたM1863ライフルドマスケットで知られる。近年では、M1ガーランドやM14が開発された。ベトナム戦争時に投入したM14が失敗し正式採用銃をコルト社(M16)に移管した後、1968年に閉鎖された。

閉鎖後
現在、施設敷地建物は記念公園や博物館として運営されている。「スプリングフィールド・アーモリー」のブランドは民間に売却され、1974年に民間企業のスプリングフィールド・アーモリー・インク(Springfield Armory Inc.)が創設された。旧造兵廠の小銃としてはM1ガーランドやM14、そのほかM1A(M14の民間モデル)や他メーカーのライセンス製品を製造販売している。ただし、法人的には旧造兵廠となんら関係がない。
スプリングフィールド造兵廠 wikipedia 

特徴

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ベトナムでいらない子扱いされたM14だったが、一部が狙撃銃やマークスマンライフルとして使用された。 そもそもM14は長距離射撃に向いているうえにAK-47よりも有効射程が長いため、AK-47を持った敵に対してAK-47の射程範囲外から狙撃できる強みがあったのである。

そんな中、米軍が湾岸戦争などで中東地域へ展開し始めるとM16の5.56mm弾では威力不足(現在は不足では無いと判明)の点とM16に作動不良の多発が問題視された。

そこで米軍はM14を復活させたのである。
ベトナムでは取り回しの悪さと反動であまり活躍出来なかったM14だったが、実戦で使用すると作動効率の高さから兵士たちに好評だった。
その後木製の曲銃床は時代遅れであり拡張性も低く、環境の影響を受けやすいので金属やプラスチックでできた銃床に変えられて現在でもアフガニスタンやイラクの戦場で活躍している。
後継はSCAR-Hとなる予定。

海兵隊ではM39EMRとして改良型が2008年に採用され、使用されている。
また、陸軍儀仗隊や空軍儀仗隊でもM14ないしM21を儀典用、戦没者葬礼用の礼砲用銃として使っている。 アメリカ海軍では、艦艇の洋上補給時の舫い銃として現在もM14が用いられている。

評価

アサルトライフルとしては落第点をつけられたM14だが、バトルライフルとしては高評価を得ている。
M14 ピクシブ百科事典

M14は確かにベトナムでの主力火器としては適さなかったものの、デルタフォースを始めとする特殊部隊の隊員や古参の兵士たちの中には、その威力や扱いなれたデザイン故、M14を手放さなかった者が少なくなかった。また、狙撃用に改修されたM21は、アメリカ陸軍の制式狙撃銃として長らく現役で使われている。
 1974年にはスプリングフィールド・アーモリー社が軍の放出品からスポーターモデルのM1Aを開発し、様々なバリエーションを追加しながら現在まで続く人気モデルとなっている。また、スプリングフィールド造兵廠より払い下げられた工作機材によって生産された台湾製クローンのT57(57式歩槍)や、ベレッタ社のBM59という、M1ガーランドを元に作られた「イタリア版M14」とでもいうべき銃も存在する。

 2000年以降、アフガニスタンやイラクなどの広大な戦場においては、アメリカ軍の使用するM16M4では射程が短いことから、威力の高さも含めてM14の再評価が始まり、軍倉庫に死蔵されていたそれらに全面的な改修を施した様々なモデルが実戦に多数投入されている。
 これはアメリカ軍が幾つかのメーカーにM14の改修・近代化を依頼したもので、ナイツ(Knight's)社のRASや、セージ(Sage)社のEBR(Enhanced Battle Rifle)、トロイ(Troy)社のSOPMOD(Special Opeprations Peculiar Modification)などがある。これらは、木製からFRPや軽合金製のフォアエンド・ストックへの変更、可変バットストック、ピカティニーレールによるモジュラーシステムの採用など、かなり大規模なカスタムチューンが施されている。元の原形はほとんどなくなってしまっているものの、中身はM14そのものである。
スプリングフィールド M14 / Springfield Armory M14 rifle 【自動小銃】 MEDIAGUN DATABASE  


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