ベレッタAR70/90


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ベレッタAR70/90(Beretta AR70/90)はイタリアのベレッタ社が1980年代に開発した軍用アサルトライフル。

1960年代後半、西側諸国が歩兵用小銃の使用弾丸を7.62mm NATO弾から5.56mm NATO弾に切り替え始めたため、イタリアでもその流れに乗った新しいアサルトライフルの開発が始まった。開発を請け負ったベレッタ社はスイスのSIG社と協同開発に乗り出し、開発初期段階では共同で研究開発を行っていたが、内部機構の設計に関する意見の相違から共同開発は中止。その後ベレッタの単独開発となり、ロータリー・ボルト・ロッキングを組み込み結局ガス圧利用方式を採用した。生産性を重視し、スチール版をプレス加工で成形することでレシーバーや弾倉を製作、1970年に223レミントン弾を使用弾薬とするAR70/223が完成した。

AR70/223はイタリアの特殊部隊や他国の軍隊で制式採用されたものの、いくつかの欠点を抱えていた。そのためイタリア軍次期制式採用アサルトライフルのトライアルに向けて改良が施された。
軍採用に関しては様々な紆余曲折はあったものの、この改良モデルはH&K社が送り込んだG41A1を抑えて、主力アサルトライフルとして1990年に制式採用が決定しM70/90(AR70/90)となった。

バリエーション
M70/223(AR70/223) オリジナルモデル 使用弾は.223Rem(M193) システム・ウェポンとして設計、開発されており、機関部には手を加えずに様々なバリエーションに展開させることができた。
M70/90(AR70/90)
基本形のバリエーションで、プラスチック製固定ストックを持つ。SS109(5.56mm NATO弾)対応型。イタリア軍が制式採用している。
AR70/90 LMG
肉厚のヘビーバレルと金属製の2脚、AR70/90とは形が違うストックを装備した軽機関銃タイプ。
SC70/223
AR70/223のカービンモデル。折りたたみ式ストックを装備。
SC70/90
AR70/90のカービンモデル。金属製の折りたたみ式ストックを装備したモデル。
SCS70/223
SC70/223を更に短小化したモデル。特殊部隊等で使用。

ベレッタSCS70/90
SCS70/90
SC70/90を更に短小化したモデル。全長は876mm(ストック使用時)/647mm(ストック折りたたみ時)、重量は3790g。特殊部隊等で使用。
ベレッタAR70/90 wikipedia 

目次
1.ファブリカ・ダルミ・ピエトロ・ベレッタ
2.特徴
3.画像
4.動画



ファブリカ・ダルミ・ピエトロ・ベレッタ

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http://www.beretta.com/it-it/

ファブリカ・ダルミ・ピエトロ・ベレッタ(伊: Fabbrica d'Armi Pietro Beretta、ピエトロベレッタ火器工業)はイタリアの大手銃器メーカー。本社はイタリア北部ブレシア郊外のガルドーネ・ヴァル・トロンピア。 現在は拳銃、ライフル銃、短機関銃、散弾銃などの幅広い銃器類を生産している。これらは軍用・警察用・民間用・競技用として世界各国で使用されている。
現在、フィンランドの小銃メーカー、SAKO社とその傘下のティッカ社を買収し、傘下に置いている。

ベレッタ社の設立は公式な記録では1680年であるが、それ以前からベレッタ家は銃器の製造を行っていた。最も古いものでは1526年にヴェネツィアがマエストロ・バルトロメオ・ベレッタ(ここでの「マエストロ」は名前ではなく“親方”の意で敬称)に対しマスケット銃を注文したという記録が同社に保管されている。
ピエトロ・ベレッタ(1791年 – 1853年)はベレッタ社の中興の祖と言われる。ピエトロはベレッタ社の生産設備を近代化し軍用、民間用のマーケットで成功に導いた。
第一次世界大戦中、ピストル不足に悩むイタリア軍からの発注でM1915を開発。これをきっかけにイタリア最大の拳銃メーカーとなる。
1934年にはM1934がイタリア軍の制式拳銃として採用される。第二次世界大戦ではイタリア軍に武器を供給したが、イタリア政府降伏後、一時的にドイツに接収される。終戦後、残った部品を集めM1934の生産を再開した。 1956年のメルボルンオリンピックのクレー射撃でベレッタ社の銃が初めて金メダルを獲得。その後オリンピックや世界選手権で数多くのメダルを勝ち取っている。
1985年にはアメリカ陸軍がコルトM1911A1の後継拳銃に92FM9として制式採用する。
ファブリカ・ダルミ・ピエトロ・ベレッタ wikipedia

特徴

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ガス・ピストンによる一般的なガス圧利用式の作動メカニズムを採用し、機能・外見共に西側のアサルトライフルとして非常にオーソドックスな構成となっている。
AR70/223(M70/223)からAR70/90への改良でマガジンリリースボタンやセレクターレバー等の操作部品のアンビ化、SS109への対応、NATO標準のM16タイプの弾倉を使用、強度面での不安があったレシーバーの強化がおこなわれている。
AR70/90 ピクシブ百科事典 

AR70(M70)は開発初期から、機関部を流用した派生モデルへの展開が考慮されており、初期のAR70/223、現行のAR70/90ともカービンモデルや軽機関銃モデルなどのバリエーションが作られている。ちなみに折り畳み式スケルトンストックのSC70は、基本となるAR70と同じ長さのバレルを有するが、カービンモデルとして分類されている。SCSおよびSCPが、AR70系のショートバレルバージョンとなっている。

 ところでこのAR70、どうやらテロリストにも流れてるようで、イラクの邦人3人拉致事件の時、公開されたビデオでテロリストの一人がこの銃を手にしていた。
ベレッタ AR70(M70) / Beretta AR70(M70) 【突撃銃】 MEDIAGUN DATABASE 


画像

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動画

 Beretta Ar 70/90
  

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